催眠術にかかりやすい人と、かかりにくい人の違いは何か?
それは催眠術というものを信じているかどうかだと言われる。
「催眠術にかかったら怖いな、どうしよう」
と思っている人はかかりやすく、
「催眠術なんて嘘っぱちだ」
と思っている人はかかりにくい。
同じように、自分が好きな人の言葉は「正しい」と思いやすいし、自分が嫌いな人の言葉は「正しくない」と思いやすい。
人は客観的な事実や真実よりも、自分が信じたい事実や真実(のようなもの)を信じる。
自分が信じたい人、信じたい言葉、信じたいニュース、信じたいメディア、信じたい真実(だと信じているもの)をただ信じているだけで、逆に自分が信じたくない人、信じたくない言葉、信じたくないニュース、信じたくないメディア、信じたくない真実は、信じない。
なのでその人を信じる気がなければ、その人の言葉を信じる気がなければ、考え方の違う人間同士が言い争うことには意味がない。
お互いに自分は正論を言っていて相手を論破できると思っていても、お互いがお互いを信じる気がないのであれば、永遠に決着はつかないだろう。
人が信じるのは、嫌いな人から言われた自分にとって都合の悪い正論ではなく、好きな人から言われた自分にとって都合の良いウソなのだから。
そしてそれは自分自身に対しても言える。
自分のことが嫌い(だと思っているよう)な人は「自分にはできない」と言いがちだし、自分のことが好きな人は「自分ならできる」と言う人が多いのではないか。
もし何かをうまくやりたいなら、自分を好きになり、自分を信じ、「自分ならできる」という自分の言葉を信じた方が効率は良さそうだ。
催眠術を信じるかどうかは別として、自分自身に自己暗示をかけることがとても重要だと、僕は思う。